五行説とその働き
2020.10.21 |
前回までお話しさせていただいただいた「気・血・水」のエネルギーの働き。
漢方・薬膳の世界で、これと同時に注目されるのは「五行説」と体の機能です。
今回も漢方・薬膳の世界で考えられている五行説について
お話ししていこうと思います。
まず、五行説の前に・・・
皆さん、「五臓」というのを耳にしたことはありませんか?
五臓とは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」
人体の5つの機能のことを言います。
「肝」→肝臓「心」→心臓「脾」→脾臓・・・
と捉えていただいて間違えありません。
しかし、漢方・薬膳の世界でいう五臓は
体内にある実際の臓器のことだけではありません。
臓器だけでなく、その他の組織器官の働きを含めた広い範囲を表しています。
その結びつきを、五行説と呼びます。
順に「木」「火」「土」「金」「水」。
それぞれの機能は、相手を育てたり、抑制しあってバランスを摂っています。
このバランスが取れている状態が健康、
アンバランスな状態を不健康と考えるそうです。
例えば、五臓のひとつ「肝」は、春に異常が出やすく、
五腑のひとつ「胆」にも影響がかかるそうです。
また「肝」は、自律神経、情緒のコントロールもするので、
働きが不安定になってしまうとイライラしたり、
不眠を引き起こすことなどもあります。
漢方・薬膳の世界ではこのような結びつきの五行説をもとに、
症状や体質を調べ、治療や診察に生かしているそうです。
次回からはこの五行説、ひとつひとつにフォーカスを当てて
お話していきたいと思います。
皆様の健やかな日々に少しでもお役に立てたら幸いです。