五行説「木」を知ろう!
2020.11.06 |
前回のコラムでお話させて頂いた五行説。
本日は五行説の「木」と呼ばれるものにフォーカスを当ててお話ししていきたいと思います。
■五行説の「木」とは?
「木」は、草木の象徴。草木が上や外へどんどん伸びる様子を表しています。 草木が成長するためには太陽の光、土からの栄養が必要ですよね。 実際に五行説でも「木」と「土」は相克、お互いに抑制する関係となっているそうです。 「木」は「土」の中の養分を吸収し、「土」によって水の流れは左右され、水は勢いのある火を弱める。このような流れで相克しています。
相克するだけでなく、五行の考えとして相生、相手を助け、育てる関係も大切となってきます。
「木」を摩擦させることで「火」が生じ、気が燃えたのち、灰が残り土にかえる・・・というように巡り巡っていきます。
続きは「土」にフォーカスを当てた際に話していきたいと思います。
■五行式体表でみた「木」
漢方・薬膳の世界では様々なものを当てはめた五行色体表を使って、治療・診断に生かします。五行式体表で「木」と表されるものは以下となります。
・五臓→肝 ・五腑→胆 ・五季→春 ・五味→酸
・五色→青 ・五管→目 ・五方→東 ・五液→涙
−「春」は「肝」が弱るから気を付けましょう。
−「肝」が弱った場合は「青」野菜と「酸」味があるものが良いでしょう。
と様々な組織器官の働きや季節、食材などを含め、体の不調と向き合っていきます。
■「肝」の不調に向き合う
では、この考えを利用して「肝」の不調について向き合ってみましょう。
「肝」を特に労るべき季節は「春」と言われています。
「肝」は血液貯蔵と血量調節をするとともに血気を生み出す臓器であり、「春」は他の季節より「肝」の働きが必要となり、同時に負担もかかってきます。
「肝」は、経絡という体内にある気血の流れるルートで目に繋がっているため、「肝」が弱ってくると目の疲れや乾燥などを起こすことも。 また、ストレスなどで「肝」がダメージを受けているとき、爪に横筋が入ったり、貧血などで血が不足している場合は爪に縦筋が入ることもあると言われております。
そんなときは!「青」野菜と「酸」味があるものが助けとなってくれます。
まだまだ奥の深い五行説の考え。次回は「火」にフォーカスを当てていきたいと思います。
皆様の健やかな日々に少しでもお役に立てたら嬉しいです。