五行説「金」について知ろう!
2021.02.10 |
前回のコラムでお話させて頂いた五行説。
本日は五行説の「金」と呼ばれるものにフォーカスを当ててお話ししていきたいと思います。
■「金」の五行説のなかでの働き
「金」は、「清涼感・清潔」や「下ろす」こと、「縮める」を表しています。
五行説は、「土」から「金属」を生み、「金属」の表面に「水」が生まれる。
これは、相生(相手を助け、育てる)関係と言われています。
そして、「金属」は「木」を切る。
これは、相克(お互いを抑制する)関係と言われています。
■五行式体表でみた「金」
漢方・薬膳の世界では様々なものを当てはめた五行色体表を使って、治療・診断に生かします。五行式体表で「金」と表されるものは以下となります。
・五臓→肺 ・五腑→大腸 ・五季→秋 ・五味→辛
・五色→白 ・五管→鼻 ・五方→西 ・五液→鼻水
−「秋」は「肺」が弱るから気を付けましょう。
−「肺」が弱った場合は「白色」ものと「辛」味があるものが良いでしょう。
と様々な組織器官の働きや季節、食材などを含め、体の不調と向き合っていきます。
■「肺」の不調に向き合う
では、この考えを利用して「肺」の不調について向き合ってみましょう。
「肺」を特に労るべき季節は「秋」と言われています。
「肺」は呼吸により、新鮮な気を体内に入れ、濁った気を排出します。
「肺」が弱ることで呼吸器に異常が現れるのです。
そして、「肺」には体内の水分の代謝を助ける働きがあり、
これが弱まると汗が出にくくなったり浮腫を生じたりします。
「肺」と「鼻」は関連しており、
「肺」が弱まると鼻水、鼻詰まり、嗅覚に異常が現れることも。
そんなときは!「白い」のものと「辛」味があるものが助けとなってくれます。
大根や白菜、かりんやゆり根、もやし、梨など。
ネギ、ニンニクやシナモン、さんしょう、生姜などの辛いもの。
これらをバランスよくとることがポイント!
まだまだ奥の深い五行説の考え。次回は「水」にフォーカスを当てていきたいと思います。
皆様の健やかな日々に少しでもお役に立てたら嬉しいです。
参考:淡交社 「漢方と薬膳の基礎知識」
主婦の友社 「はじめての漢方ライフ 薬膳レシピ&食材便利帳」